シンプルアートな、鉄と暮らす。
自分で作った製品を商品化するのってハードルが高そう!
商品化を考えている誰もが、一度は持つ悩みではないでしょうか?
ですが安心してください!製品を商品化することは方法さえ知っていれば個人でも全く問題ないですし案外簡単なのです!
この記事では、すでに製品(もちろんハンドメイドでもOK)が出来上がっていて
・大手ECサイト(アマゾンなど)で販売したい・雑貨屋さんなどのお店に置いてもらいたい
が、どうしてよいかわからない!とお悩みの方にむけて、
3Dプリンタ製品の雑貨メーカーの私が自身の経験をもとに
商品化までのプロセスを簡単にお伝えできればと思います。
まずは小さな一歩として、JANコードを取得することから始まります♪
それでは目次です。
個人でも商品化できるんけ!?
皆さんも一度は見たことがあると思います。商品パッケージの裏についているあれです!俗にいうバーコードです!
ちなみにこれは、私共の記念すべき商品第一号のJANコードです。(笑)
JANコードは「どの事業者の、どの商品か」を表す、世界共通の商品識別番号です。
通常、バーコードスキャナで読み取れるようにJANシンボルというバーコードシンボルを商品パッケージに表示します。
JANコード(数字)とJANシンボル(バーコード)は世界共通の仕組みであり、多くの国で使用されています。
数字について簡単に説明させて頂くと、合計13桁で構成されており(例外はあります。)上画像の場合ですと、
457001192 ← 最初の9桁は事業主ごとに決定されます。001 ← 自分で決めれます。商品第一号なので001としました!8 ← チェックデジットといってコードが正しく設定されているか確認するための数字(自動でこちらで計算できます♪)
となります。
自分でJANコードを取得するまでこの数字の羅列を気にせず生きてきました(笑)
あんた学生時代レジのバイトでピッピしてたやろ!視野狭っ!
コンビニやスーパーではこのバーコードをピピっと読みとって正確に会計や売り上げの管理をします。(俗にPOSシステムといわれています)
お店がJANコードが必要な一番の理由はPOSシステムでバーコードを読み取ることができるからだと考えます。雑貨店などに卸す場合JANコードがない商品はお店に嫌われます。
POSシステムで管理している商品群にJANコードのない商品があればお店側が商品識別のバーコードを発行するそうです。お店はその手間を嫌います。
大手ECサイトのアマゾンの場合自社製品登録の画面でJANコードの記載が求められます。免除の方法(詳しくはこちら)もあるそうですが手間がかかるため、基本的にはJANコードの取得をしたほうが良いです。
商品にJANコードを明記することは暗黙の了解みたいなものなのでしょうね。
直営店でしか販売しない!と決められている方以外は販売機会を逃さない為にもJANコードを取得することをおすすめします。
実は簡単に個人・個人事業主・法人関係なく取得ができます。
まず、下記の「一般財団法人 流通システム開発センター」へweb上から申請します。(郵送を選択される方も下記HPに)
その際に、個人・個人事業主・法人の選択ができます。個人の場合は個人名を、個人事業主届け出を出している人は屋号を、会社で取る場合は会社名を記載することになります!
GS1事業者コードの登録申請方法http://www.dsri.jp/jan/jan_apply.html
コスト表のようになります。個人で商品化を考えていらっしゃる多くの方は16,500円/3年間になると思います。有効期限の2ヵ月前に更新案内の手紙が届くそうです。更新手続きについては日本財団の公式HPをご覧ください。
期間入金確認後から約1週間で関連書類が届きます!私もそのぐらいで届きましたよ~♪
書類が届けば、JANコードの取得は完了したということになります。
引用元:消費科学研究所
こちらもJANコードと同じく商品のパッケージに記載されているのを見たことがあるはずです。
「家庭用品品質表示法」は、消費者が日常使用する家庭用品を対象に商品の品質について事業者が表示すべき事項や表示方法を定めておりこれにより消費者が商品の購入をする際に適切な情報提供を受けることができるように制定された法律です。
??!?いきなり法律!!!!簡単に言うと
消費者に向けて品質や製造元を表示するようにしてね。
といった消費者を守るための表示です。
そして製品カテゴリによって表示規定が違います。
カテゴリは大きく以下の4つに分かれています。
・繊維製品(衣類)
・合成樹脂加工品(コップ、やお皿などの主にプラスチック製品)
・電気機械器具(炊飯器、電子レンジなど)
・雑貨工業品(ティッシュペーパー、塗料など)
自分のあてはまる商品の表示規定に沿って、品質表示をしなければなりません。(消費者庁の製品別品質表示一覧をチェックしてみてください)
自分の商品の記載がないからわからん!と思われたかた!私も商品第一号の「電源不要のスマホスピーカー」の記載がなく慌てました!(笑)
ミスがあったら法律破ることに可能性があるのか!シャレにならん!怖ぇぇぇぇ!
と思って、自分の商品の品質表示について消費者庁(近畿産業経済局 製品安全室)に問い合わせました。(地域ごとで問い合わせ先が違います。リンク先参照)
とても丁寧にその商品必要な表示必須項目を教えて頂けるのでわからない方は一度電話されると良いかと思います。
表示の配置やビジュアルに関しては、具体的にどのように品質表示の文言を配置してよいかわからなかったので、100均や雑貨屋さんで自分と似たような商品の品質表示を探し、参考にしました。(商品を裏向けて写真を撮りまくる不審者に思われないように、さりげなく・さらっと撮るのがコツです♪)
店長~不審者発見しました~
品質表示と合わせて、使用上の注意を明記しましょう!
多くの商品は品質表示と使用上の注意を共に明記しています。
品質表示に関して消費者庁に問い合わせた際使用上の注意に関しては特に触れられなかったので、家庭用品品質表示法の範囲外であると考えます。
しかし、
使用上の注意の明記は、PL法(製造物責任法)に関わってきます。
PL法(製造物責任法)とは、消費者の保護のために定められた法律で製品を使用した際に起きた損害が製品の安全性が原因の場合、消費者が製造者から賠償を受けられるという法律です。
つまり製造者の責任を定めた法律です!
使用上の注意を明記しても賠償責任問題を問われる可能性は十分にありますが、
「安全にお客様に製品を使用しもらうため」「事故によるメーカーの過失のリスクを減らすため」
にも使用上の注意を明記することは、必要不可欠だと考えます。
まず私の調べた範囲では、メーカー保証をしなさいと義務付けられている法律は存在しないです。
メーカー保証というのはあくまでメーカーが品質を保証するためにサービスとして独自に定めたものです。
では私の場合どうしているかお話いたします。
まず見て頂きたいのが私が製品説明書に明記している保証に関する対応の文言です。
「製品に関しましては初期不良のみご対応させて頂いております。商品到着後、10日間以内に弊社までメッセージにてご連絡頂ければ対応させて頂きます。お客様のお手元に商品到着後、10日以上経過したものはご対応は出来かねますので、到着後すぐのご使用ではなくとも、外観確認及び動作確認はお願い致します。」
初期不良のみ対応するように定めた理由としては、
・製品が安価であること
・プラスチック製品を扱っており電子機器類のような故障がないのでお客様にご迷惑をお掛けする可能性が少ないと考えた
・PL法の観点からも、製造元は製品の欠陥があり消費者に損害を与えてしまった場合PL法(製造物責任法)が適応される可能性がありますので初期不良の欠陥に関しては対応すべきだと判断したこと
・製品保証の期間を広げるとお客様対応に時間が取られる可能性があり私共の規模では対応が難しいと考えた
などの理由からです。
そして、初期不良以外でも製造上に欠陥があると判断する場合は明記の範囲に関わらず、対応することとしています。
メインのアマゾンでの通信販売では、購入後30日以内であれば返品・返金に応じるといったアマゾン返金ポリシーに従って対応させて頂いております。
事業の規模や、会社・個人によって保証に対する考えは違います。そして正解もありません。
上記で私が定めている保証の範囲は判断材料の一つとして参考にして頂き、ご自身で納得される保証を定めてくださいね(´・ω・`)
JANコード取得OK・品質表示もOK・保証についてもOKここまでくればもう少しで市場に出せます!ウキウキ・そわそわしますね!
ラストは、パッケージを製作します!
雑貨屋さんなどに卸したいと考えている場合、商品がお客様から見えやすいような工夫をしなければなりません。
通信販売の場合、パッケージの見栄えよりも商品が運送に耐えれるような工夫をしなければなりません。
私共の商品第一号の場合通信販売を考えていたので以下のように致しました!参考程度にしていただければ幸いです。
開封した時の見栄えが良くなるように草原のような細切りペーパーを敷き詰めました。写真の状態から、さらに商品をプチプチで包んでいます。
外観はこんな感じです。商品ブランドデザインを印刷したシールをパッケージに貼っています。(今回とは関係ないですが!)
こちらが先ほど説明したJANコードと品質表示を明記したシールです!
私が消費者庁の方に教えて頂いた表示の必須項目は以下でしたので、それを明記しました。
・商品名・材質・代表名・電話番号・住所・製造元
お客様がわかりやすいように明記が必須ではない項目も追加で入れています。(追記に関してはOKとのことです)
このシールをパッケージに貼りつけました。
あとは製品説明書(あれば良しですが、商品化に必須項目ではないです)を商品と一緒にパッケージに入れて完成です!
ここまで読んでいただきありがとう御座います。
今回はすでに完成している製品を商品化させる為の必要最低限の項目を説明させて頂きました。
おさらいすると、
①JANコードの取得②品質表示③製品保証について決める④パッケージを完成させる
でした。
ここに+αで
こだわりの商品ブランドをデザインするお客様がわかりやすいような製品説明書を作る
など、事業者によって違いは出てきますが、そこらへんはまた別記事で紹介していきたいと思います。
この記事で皆さんの商品化に対してのハードルが少しでも下がれば幸いです。
一緒にモノづくりを楽しみましょう(´・ω・`)
ではでは!