シンプルアートな、鉄と暮らす。
マスクの長時間使用で「マスクの紐で耳が痛い!」という問題が浮上し、その対策として「3Dプリンタで作ったイヤーガード」が世の中に広まりました。
今回は、
「なぜ3Dプリンタ製が多く出回ったのか?」「3Dプリンタ製のイヤーガードって大丈夫?」
という疑問に3Dプリンタ雑貨屋の視点からお答えしたいと思います♪
全容がわかりやすいよう、専門的な用語や知識は省いてざっくり説明させて頂きます。
引用元:https://www.ricoh.co.jp/3dp/what/
順を追って製造完了までの手順をざっくりと説明すると
・3DCADというお絵描きソフトで3Dデータを書きます。
・そのデータを3Dプリンタに読み込ませ、ソフトクリームのように熱で溶かしたプラスチックの原料を積み上げて製造します。
この2Stepで製造できます。(ほんとにざっくりですが!笑)
そうなんです!設計から製造するまでのスピードが尋常ではないくらい早いのです。
引用元:https://www.nisseijushi.co.jp/plastics/plastics3.php
一般のプラスチック成型品は
金型を作ってその金型に樹脂を流し込んで成形しますがその金型を作るのに1~3ヵ月程度かかるといわれています。
そして金型を作った後も微修正などの必要があるため、長い開発期間が必要なのです!
もちろん一般の成型品は
大量生産可能外観がきれい
などのメリットがありますが、
開発期間という点で見ると圧倒的に3Dプリンタが優位です。
引用元:amazonより
そして数年前まで手に入れるのは難しいほどの高値だったのが、近年は一般ユーザー向けで10万程度から購入できるようになりました。この価格帯なら一般の方でも気軽に購入できますよね。
「短期間で開発ができる」「3Dプリンタが普及し一般の方でも開発できる環境があった」
ことが、
突発的に欲しいイヤーガードのような商品が3Dプリンタ製で作られた理由であると考えています。
結論から申し上げると、問題ないと考えています。ここでは品質を強度・外観・耐久性の大きく3つに分けました。
材料は3Dプリンタでも成型品でも使われることが多い、ABS樹脂で比べました。そしてどちらも材料加工の条件は適正だという前提です(´・ω・`)
強度・耐久性に関しては、一般成形品と比べ劣らないと考えています。
これは
①3Dプリンタ製ABS樹脂ベースのパーツは航空機にも使用されているなど、既に世の中で普及していること②落下や曲げの自社試験で問題なかった
ことが根拠です。
外観に関しては、ソフトクリームのように精製するので、積層痕が残ります。
一般的な積層痕はこんな感じです♪
私は3Dプリンタで作られた製品が大好きなので
積層痕はモノの個性であり気にならない範囲だと考えています。
表面がつるつるじゃないと嫌だ!と思われる方は購入を控えたほうが良いでしょう。
引用元:FLASH FORGE JAPAN
こちらの企業は3Dプリンタ機器の代理店です。なんとイヤーガードの3Dデータを無料公開してくれてます!
3Dプリンタを持っていなくても、データさえあれば3Dプリント出力サービスしてくれる企業(例:DMM.make)はたくさんあるので利用するのも手かなと思います♪
引用元:finders
カナダ在住の13歳のボーイスカウトのクイン・カランダー君はある日、
「マスクによる耳の痛みを和らげる方法を募集する」という地元の病院からの呼びかけを見かけたそうです。
そこでクイン君は、医療従事者を助けるために、3Dプリンタを使い「イヤーガード」を開発しました。
そして医療従事者に無償で配り、3Dデータを共有したそうです。
本当に素晴らしいですね!
3Dプリンタはモノづくりに革命をもたらしていることを実感した出来事でした。
引用元:Magoro Labo
続いては手前味噌で申し訳ないですが、私共が開発したイヤーガードです。
Bro.M(ブロエム)は「マスクの紐から耳を守りたい」「マスクを折りたたんで清潔にちょい置きしたい」という人々の想いを形にしたマスク専用のホックです。
「ストレスフリーなマスク生活を」というコンセプトで開発しました。
動画で紹介していますので、是非ご覧ください。
引用元:ラクマ(motsu様)
猫のイヤーガードがラクマで出品されているのを発見しました!
キャラクターや動物はお子様が喜ばれそうですね♪
ちなみに私は猫が好きなのですごく欲しくなりました。。。(笑)
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
この記事では3Dプリンタを神器のように書きましたが、
・量産性が低い・よく故障して自分でメンテナンスしないといけない・材料費が高い
などの課題があります。
しかし、3Dデータさえ作ってしまえば3Dプリントサービスなどを利用し簡単に自分の思い描いたモノが製造できるのでウキウキしませんか?
これからも突発的に需要が高まるイヤーガードのような商品が小回りの利く3Dプリンタで製造されることでしょう!
「3Dプリンタ製」が世の中に溢れる時代が到来するかもしれませんね。
ではまたお会いしましょう(´・ω・`)